Venue 2 – Sequence, Environment, Neutral

Artist Biographies

秋山珠里 / Juri Akiyama

可塑性をもつ蜜蝋はその使用において、固まらざるをえないかつ溶かされざるをえない物質だ。凝固・融解の循環のなかに、その姿のあくまで暫時的な捕獲装置としてのイメージとやりとりをすること。棚の中に保存する、クレヨンとして表面に擦る、溶かして絵の具として塗布する。作品は材料であり、逆も然り。物体を愚直に扱う蜜蝋のパロディのなかで「勿体」という、日本語話者が共有する透明で暗な身体、差し出された身体の外骨格を探求する。 Aftermath of Light, Sprout Curation, 東京 (2025) Ariadne’s Maze, N/A/S/L & Erratum & Rudimento, メキシコシティ、メキシコ(2025) お互いの好きなアーティストを選ぶ, 小山登美男ギャラリー & MORI YU GALLERY, CADAN Yurakucho, 東京(2024)

小林優平 / Yuhei Kobayashi

小林優平(1990年、東京都足立区生まれ)は、写真、版画、雑誌といった印刷技術周縁のメディアや技法に関心を持ち、写真史を中心に、美術史やファッション史のほか、漫画文化、ヤンキー文化、ヒッピー文化、雑誌文化といったローカルチャーからイメージの引用や参照をして作品制作を行なっています。 個展 Solo show “See Star” 2022 void+ Tokyo “magic for gazzete, mag for gazing, magazine for gazing, magazine for magazine.” 2020 mumei Tokyo グループ展 Group show “Happy Mind-My Pose” 2023 MISAKO & ROSEN Tokyo “アーティストコレクティブの現在” 2023 Hikarie Tokyo “Mutual at 2x2x2” 2022 im labor 2x2x2 Tokyo “Group Show” 2022 Now Here New York View Works

関川航平 / Kohei Sekigawa

一口齧られたドーナッツ(ダイニングテーブルの上に)が) ダイニングテーブルの(ひとつだけ残されて冷えた)上に) ひとつだけ残されて(その姿に慣れると元の形を)冷えた) その姿に慣れると(いつしか忘れてしまうけど)元の形を) いつしか忘れて(ただただその齧られた後の)しまうけど) ただただその(形そのものを見つめるうち)齧られた後の) 形そのもの(完全な姿は定義されなおす)を見つめるうち) 完全な姿(ここに歯型を残したままで)は定義されなおす) ここに(無い部分は無いのではない)歯型を残したままで) 無い(と確かめるために輪唱する)部分は無いのではない) と(一口齧られたドーナッツが)確かめるために輪唱する) 作品リンク

鳥井祥太 / Shota Torii

2016 年 東京藝術大学 美術学部 先端芸術表現科卒 個展 “Giuitar” (2024, Ritsuki Fujisaki Gallery, Tokyo) “Whole things” (2022, Gallery TOH, Tokyo) “Here 17th” (2021, Decameron, Tokyo) グループ展 “East East” (2024, Science museum, Tokyo) “Group Show” (2022, 4649, Tokyo) “The Yamamoto handshake” (2022, N/A/S/L, Mexico City) Instagram

村田啓 / Kei Murata

村田はものを観察することの構造的な揺らぎに関心を持って制作を行っている。視線のズレ、スケールの跳躍、複数の視野の重なりといった視覚における不明瞭な継ぎ目や隙間において、どのように知覚が編成され、風景が結び直されるのかを写真を用いて試しみている。 個展 Solo show 「so long so far」(2022、People、Tokyo) 「5 holes are sunlit」(2020、Token art center、Tokyo) グループ展 Group show 「NEW ANXIETIES」(2025、N/A Seoul、Seoul) 「往復書簡/Correspondence」(2023、a83、NewYork) 「EENT」(2023、POST-FAKE projects、Tokyo) 「between / of」(The 5th Floor、東京、2022) 「VOCA展2022」(2022、上野の森美術館、Tokyo) 美術手帖ページ

本谷有希子 / Yukiko Motoya

1979 年、石川県生まれ。言葉による表現を中心に活動してきた。これまで演劇や小説という形式で作品を発表し、小説『異類婚姻譚』で芥川賞を受賞。著作は現在、11 言語で翻訳・刊行されている。本作が初めてのアート作品となる。

涌井智仁 / Tomohito Wakui

1990年新潟県生まれ。美術家。音楽家。WHITEHOUSEディレクター・キュレーター。主な展覧会に「nonno」(2016年、8/ART GALLERY/Tomio Koyama)、「Dark Independants」(2020年、オンライン/都内某所)、「JUNK’S PORTS」(2023年、ANOMALY)、「電気-音」(2023年、金沢21世紀美術館)、「日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション」(2024年、東京都現代美術館)など。 公式サイト | 7768697465686f757365

Kornieieva Varvara

1995年生まれ。ルハンシク共和国出身のアーティスト、映画監督、作家。現在は日本、フランス、旧ソ連地域を拠点に活動している。視覚芸術、演劇、映画といった異なる領域を横断する制作を行い、不死性、波の干渉、記憶、宇宙的時間など、人間の知覚や存在の根源に関わるテーマを探求している。コンセプチュアルな構成に詩的要素、アーカイブ資料、ニュー・メディアを組み合わせる手法を特徴とする。主なプロジェクトに、インターメディア作品《Interference》、映画インスタレーション《Lesson of Light》、そして詩的プラットフォーム《Svobodnyiy universitet》の創設者でもある。 Webサイト

Riyo Nemeth

東京都生まれ、Central Saint Martins大学にてFine Art科を卒業。現在は東京を拠点に活動している。映像と写真を手法、題材として、二つのメディアを同時に行き来することで新たな視点を模索し、身近なものを被写体に映像の立体化を試みる。二次元上に映る時間や空間、物質性などの感覚や記憶のズレに焦点を当てながら制作を続けている。 Prequel 個展、2024年、デカメロン、東京 ONCE 個展、2024年、MAGMA Gallery、東京 internal / memory 個展、2021年、LUMIX GINZA TOKYO、東京 Webサイト | IMA Interview

Taka Kono

1994年生まれ。2017年パーソンズ美術大学美術学科卒業。親密さと境界のせめぎ合いを探る中で、安心を担保するはずの空間に潜む裂け目を捉える。時間や痕跡を帯びた素材で構成された儀礼的構造を通じて、可視化されにくい緊張と不安の気配を立ち上げる。 主な展示に、HOME(Hunsand Space、北京、2025)、SPECTER(Hunsand Space、杭州、2023)、GARDEN OF GODS(SXSW × ultrastudio、ヒューストン、2022)、Terminal B(Smena Center of Contemporary Culture、カザン、ロシア、2022)、only only makes sense if thereʼs nothing else(darkZone、ニュージャージー、2021)、dream knowledge, no, ledge, noh, no knowledge(松戸、2020)など。 Webサイト | Instagram